相克でより神経痛が改善した症例と神経痛が増悪した症例の比較
庭仕事をした男性60代、作業の後に腰痛を発症。翌日も筋痛とこわばりが残り跛行となる。跛行のまま生活している内に腰痛から2日目に坐骨神経痛も発症している。(症例1)
特別腰部に負荷をかけるような動作なく、室内で過ごしていた80代女性。新しく購入した骨盤の安定に良いとされるクッションを使用して長時間坐位を取り過ごしていた。その日は腰に違和感を感じる程度で何事も無く就寝。翌日、違和感を覚える。しばらく動いているとお尻から太ももにかけて重く鈍い痛みを感じるようになった。(症例2)
2症例に対し、相克を交えた処方で加療した所、全く異なる結果を得たことを報告する。
患者さん情報
症例1:60代男性
ギックリ腰の経験あり。今回畑に出て野良仕事をした後に腰痛を起こした症例。
上部腰椎から臀部まで筋肉が硬くなっている状態で身体の動かしにくさを自覚できるほどであった。また、後から右臀部から下腿まで神経痛が出るようになり酷い跛行となる。
症例2:80代女性
室内で過ごす事が多く、主に裁縫や手芸をしている。数日前から臀部がすっぽりとハマる骨盤安定をうたうクッションを使う様になっていた。
右膝は変形性関節症の診断となっており、この十数年の間は注射を定期的に打ちながら時に膝痛で歩行が不自由な事も経験されている。
今回、腰部の筋は多少の硬さはあるが顕著な硬結となっていない。日頃から見られるがしばらく座っていて動き始めに膝の痛みや腰痛があり、しばらく動いていると症状が消える状況。起床時に腰痛、膝痛が強く。夕方や夜よりも朝が不調。今回は夜間にも強く神経痛がでている。日中も右臀部から大腿下腿外側に坐骨神経痛を発症。歩行に支障をきたすようになり来院している。
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