肩関節への局所処置のひと工夫①

肩関節は骨支持がなく、複数の筋肉で上肢を釣り上げる繊細な構造をしている関節である。五十肩を代表するように経年劣化に伴う機能障害を訴える方に高頻度で遭遇する。

その疼痛の訴えはTⅠが多く、五行の順序に沿わない症状である。そして何よりも治療が一筋縄ではいかない事が少なくない。キレ良く消痛効果が得られなかったり、運動障害を円滑に改善できない事がある。

肩の症状は、腰同様に運動器疾患の蓄積症状であり病態としては五行の逆回りの性質を持つ。よってシンプルな中枢治療ではキレの良い効果を出せないケースが多い。そこで局所治療のひと工夫の加え方をここで紹介する。

ではTⅠの症状から、前方への屈曲で痛むのがTxⅠ、横への外転で痛むのがTyⅠというのが主な症状となる。そこに加えて首の付け根のTⅠが影響して動かせない・圧痛が出るといったケースがある。

患者さん情報

屈曲・外転140度付近で可動性が改善しない。可動域後半で痛みが出る。

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