肩関節への局所処置のひと工夫②

肩関節は骨支持がなく、複数の筋肉で上肢を釣り上げる繊細な構造をしている関節である。五十肩を代表するように経年劣化に伴う機能障害を訴える方に高頻度で遭遇する。

その疼痛の訴えはTⅠが多く、五行の順序に沿わない症状である。そして何よりも治療が一筋縄ではいかない事が少なくない。キレ良く消痛効果が得られなかったり、運動障害を円滑に改善できない事がある。

肩の症状は、腰同様に運動器疾患の蓄積症状であり病態としては五行の逆回りの性質を持つ。よってシンプルな中枢治療ではキレの良い効果を出せないケースが多い。そこで局所治療のひと工夫の加え方をここで紹介する。

肩や首の可動に不具合があり、頸部から鎖骨部にかけて硬結して圧痛や運動時痛を伴うケースに対して有効なひと工夫になる。肩関節の水平内外転の運動障害を改善させるにも有効である。

患者さん情報

鎖骨近位上縁から頸部にかけて硬結や圧痛があり、肩関節の水平内外転に可動域制限がある。特に肩甲骨鎖骨の動きが不良。

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